胃袋崩壊記
07月11日
今週は柳井郵便局をお送りしています。
私の編集の技術が足りず おもしろいかどうかははなはだ疑問ですが、撮影現場はそれぞれの人間性が垣間見れて面白かったです。
お話はどさけんさんのお知り合いだという中華料理店「台湾屋」さんで起こります。柳井市の白壁の街並みの近くにあります。
このお店の奥様はとても気さくな方で、急にお伺いしたにも関わらず「これも食べて!」「これもうまいよ!」と次から次へとお店の料理で僕たちを出迎えてくれたのです。
まずはひじきと煮豆腐。
とてもおいしくいただきました。
この後、お茶でもいただきながら奥様とお話をするのかなと思っていたのが大きな考え違いでした。
お店に行ったのは4時半ごろ。夕食にはまだ早い時間。遅めに食べた昼食がまだ胃袋を満たしていました。
そうこうしているうちにお店オリジナルの春巻きが運ばれてきました。
「おいしそう!」
どさけんさんと長谷川さんと僕の3人はちょっとしたおやつ感覚でポリポリいただきます。
まあロケに行っている4人は長谷川さんを除き 太目(デブ)なのでこれくらいだったら昼飯後でも朝飯前なのです。
カメラを撮る冨永さん以外の3人で春巻きをつまんでいるとお店の奥から大きな丼が2つ運ばれてきました。
台湾屋の名物「汁そば」です。
4人で2杯ですから楽勝とお思いでしょうけど、一杯の量がすごいのです。
これは「ちょっと気合い入れなきゃ」と思いました。
ちなみにこういう場合、お店から出されたものを残すのは大変な失礼に当たります。
良かれと思って出していただいたものですから、全部頂くのがテレビマンというより社会人として当然の行動です。
この「汁そば」、味はめちゃくちゃうまいのですが、なにぶん昼飯を食べたばっかりだったのでなかなか箸が進みません。
長谷川さんはもう早くも限界を超えようとしています。
僕はちょっとやばいけど一段ギアを入れ替えれば何とかいけるかなという感じ。デブですから。
どさけんさんは冗談交じりに「冨永さんも食べなきゃ」と発しました。
冨永さんというのは50歳代のカメラマンの方で、一連の出来事を撮影しているので、まだお店に入ってから何も口にしていませんでした。
小さなお椀に汁そばをちょっとずつ取って頂いていると、さすがのデブのどさけんさんと僕も青くなるような出来事が起こります。
笑顔の奥様によってお店の人気メニューが次々に運ばれてくるのです。
どデカいチキンカツがドーン!
山盛りの焼ビーフンがドカン!
鳥1羽分くらいのから揚げがズシン!
お皿一杯の焼きそばがガツン!
そして「ご飯も食べ」と平皿の大盛りライスが2つ!
僕は焼きビーフンが出てきた時点で「これはやばい」とあせりました。
こういう事態は数々潜り抜けてきた自負がありましたがさすがにこの量は厳しい。長谷川さんは細身だからあまり期待できないし。
必死で頑張りました。しかし食べても食べても全く量が減りません。
戦略を立て直す必要が出てきました。
心苦しいのですが、このお店での完食をあきらめ、テイクアウトをお願いするのを前提にすることにしたのです。
どさけんさんから的確な指令が飛びます。
「汁ものから食べましょう」
そうですよね。汁そばは持って帰れませんから。
汁そばは2杯、長谷川さんはもう戦力外。カメラマンはカメラを撮影している。
僕とどさけんさんでほぼ1杯ずつ食べないといけません。
「冨永さん、マジでお願いします!」
ぼくとどさけんさんは、カメラマンに小声で訴えます。
お店の方に聞こえないように小さくも力を込めた言い方で伝えましたが、カメラマンはカメラばかり撮るのです。
まるで聞こえていないようにもくもくと料理を撮るのです。
僕は思いましたね。
「この人、逃げたな。」と。
(おかげでその時の映像が残っているんですけどね 笑)
僕とどさけんさんと、長谷川さんで何とか汁そば2杯完食。
ただ汁そばを食べたからOKなわけではありません。
一通りメニューを全種類食べて、感想を言うのが礼儀です。
こうしておなか一杯になったところでテイクアウトをお願いしました。
…本当に申し訳なかったです。本当に全部いただきたかった。
全部美味しかったのに、こうなることが分かっていたならお昼ご飯をたべなかったのに…。
テイクアウトのメニューは僕と長谷川さんで分けておいしくいただきました!
今度はぜひおなかをすかせて台湾屋に行ってみたいと思います。
放送は他に柳井市の由来になった井戸などです。
ディレクター 松田