今週は鏝絵だ!鏝絵だ!
11月04日
ブログの更新が滞っておりました。申し訳ございません…。
今週は豊浦室津郵便局の番外編「鏝絵(こてえ)」の見学に旧豊浦町の室津地区を散策してます。
鏝絵なんて僕はほとんど知りませんでしたが、見てみると何ともかっこいいのでございます。
島根県の左官さんが、完成した家のはなむけにプレゼントしたといわれるもので、家によって模様が異なり何ともおしゃれなんです。
ねっ!いかすでしょ!!
もう100年以上も前の明治時代のものなので、家の建て替えなどとともに数は減っていますが、それでもまだ室津地区には12の鏝絵が昔と同じように家の壁に飾られています。
これほどの数が固まって見れるのは県内では室津地区だけで、皆さん大事に後世に伝えようとされています。
たくさんの人に見てほしい一方で、鏝絵がある家にはまだお住いの方がいるわけで、誰ともわからん人が家の敷地に入るのはアレなわけです。
ですので観光ボランティアの方のご案内で見て回るのがベストです!
お問い合わせは室津公民館まで!!tel083-772-0055
詳しくはこちらのHPで!!
http://www.toyoura.net/charm/culture/kotee/index.html
しかし、あれですねぇ。このような芸術にふれるといつも感じるのが、「時間」についての概念です。
今の人も昔の人も「おぎゃあ~」と産まれたとき、神様から与えられた「時間」は共通して等しいのですが、昔はほら、車もないからちょっと移動するにもたくさんの時間がかかるし、例えば洗濯機もないから洗濯をしようにもたくさんの時間がかかるわけです。お風呂をたくのにも時間かかるし、食べ物を作るのも一苦労。携帯もないから待ち合わせですれ違いになって会うだけでも時間かかったなんてこともザラにあったのでしょう。
なによりほら、医療も発達していないから寿命も短く、神様が同じ「時間」を肉体に与えたとしても、人一人が自由に使える時間は現在よりももっともっと少なかったんですよね。
僕が暇な時間にツムツム(注1)をして無駄に費やす時間を昔の人が見たらきっと殺意を覚えるのではないでしょうか。
そんな”時間のなかった時代”に作られたものが、文明の発達によって時間の猶予を与えられた現代人の想像を凌駕し、感動を与えるのは昔の人はすごかったんだという一点に尽きるわけです。
鏝絵もそうだし、先日行った県立美術館で見た「雪舟と雲谷派」の作品を見たときにもそう思いました。
ああ、俺もツムツムして、くだらない時間を過ごしる場合ではないぞと一人誓う秋の夜。
皆様におかれましても、このようなつまらぬHPにアクセスせずに、芸事に精をさしたり、大切な人との時間を過ごしたり、人生の限りある時間を有意義に使われることをご提案いたす所存であります。
…と、そうは言っても、現代人のすべてが本当にそのように有意義な時間を過ごしたならば、私どものチャンネルなぞひとたまりもないわけですので、程よくダラダラとすごす時間も大切にし、そのうちの数分にでも12CHの視聴にお時間をお使いくださればと思うわけで。
なーんて、このように結論のぐだぐだなブログを書いた時間も、これまた無駄だったと今は数分前に戻りたいなと思いながら、また少しすれば、スマホをいじりツムツムをする自分がいるのです。
ああ、これが青春。これが人間。
ディレクター 松田大輔
(注1)ツムツム…スマートフォンのゲームのこと。面白い。