極妻といえば岩下志麻ですが…
06月03日
祝島に行ってきました! 今週放送中の風景印220景です。
上関港郵便局の風景印が何度も見たことのあるヤツでしたので、この日は祝島へ寄り道させていただきました。
ニュースで祝島というワードを聞くことはあっても、なかなか足を運ぶことができません。これはよい機会!
祝島に上陸するとあらわれる珍しい塀、「練塀」。
海にぽつんと浮かぶ祝島は風の通り道にあり風害が大きかったので、昔から隣近所の数軒の家が共同で塀を作り、強風をしのいできたそうです。
以前に比べ数は減ってしまいましたが、練塀というのは日本ではこの島にしかないとのこと。(もっとも近くで韓国の済州島だとか。)
とても貴重。
何かきれいで落ち着く感じですよね。
そして、島にはたくさんの猫。
時間がゆっくりと流れます。
島民いわく祝島のおすすめNO1は「平さんの石積み棚田」という場所。
ただし港から徒歩で1時間半。これでは帰りの船に間に合わない!
そこで取材班がとった行動は…
原チャリのレンタル!もちろんそんなお店があるわけでもなく、役場の支所の方に
「テレビで棚田を撮影したいんですが…」と申し出たところ、
「私の使いな!」
と職員の方がキーとヘルメットをポーンと渡してくださいました!
かっこいい…。
でも、これではどさけんさんが行くことができても、それを撮影することができません。
そう言うと、別の方が出てきて
「カメラのあんちゃんは、アタイのバイクを使いな!」
とキーとメットをポーン!
しびれるぅ。
こうして時間内に平さんの石積み棚田を拝むことができたのです。
はっきり申して「すごい」の一言。中心部から歩いて1時間半。車も通れない細道の先にこれだけの建造物が!
どこかの王族がたくさんの人間に命令して作らせたものではなく、島に住む農業の平さんという人のお父さんとお爺さんが2代で築いたものだそうです。
もちろん人力です。大きな石は数トン。棚田の高さは最大で9m。掛かった年数は30年。
棚田を作り始めた平亀次郎さんは明治生まれで貧しかったそうです。そのため自分の子や孫を飢えさせないようにとここに田を切り開き、毎日ここに石を積み上げ続けました。
棚田のそばにこんな詩が刻まれていました。
「今日もまた つもりし雪を かきわけて 子孫のために ほるぞうれしき 亀次郎」
亀次郎さんのお孫さんの平万次さんはすでに80歳を超えてこの棚田を守り続けていますが、現在のところあとを継ぐ方はいらっしゃらないのだとか。
亀次郎さんの時代とはくらべものにならないほど豊かな時代。もっと楽に食料を得ることができます。この棚田で作物を作らなくても飢えることはありません。
この偉大な棚田も遠くない未来自然に帰るのでしょう。
なんだか胸がいっぱいになりながら、原チャリを走らせ港に戻りました。
祝島。もう一度見て回りたい島になりました。