隧道どうでしょう #1鹿背隧道
06月06日
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おはようございます。木曜日です。
さてさて、今週の放送について少しこぼれ話を。
まずタイトルがくだらなかったですね。
「隧道どうでしょう」
長谷川さんにいたっては「知らん!」とのコメント。
パクった挙句に知らねーよと突き放すあたり、元ネタへのリスペクトが足りてませんね。
ファンの皆さんごめんなさい。
(#1鹿背隧道)
タイトルは後付けで企画自体は今年の3月に宇部マニさんにとある隧道を紹介してもらったのがきっかけでした。
私もトンネルの雰囲気は以前、大棚トンネルで体験していて大好きだったのですが、今回紹介して頂いたものはそのさらに上をいくようなマニアックなものでした。
(おそらく来週登場します。)
これを放送するために逆算で動き出したのがこの度の企画でした。
取り急ぎ放送尺に足るように、その隧道含めて3か所をリストアップ。
調べてみると古いトンネルって結構残っているものなのです。
4月に急遽ロケを組み、タイトルはあの人気番組から拝借しようと相成ったのです。
1つ目は萩市にある鹿背隧道。道の駅萩往還の裏にあります。
山口県で一番古い石造隧道とのことです。
完成は明治17年。
いや~そんなものがまだまだ現役で使われているんですから驚きですよね。
調べてみるとこの隧道の建設にもドラマチックなエピソードが数々ございました。
Q.まずなぜここにドンネルが作られたか!?
これは幕末に萩から山口に県都が移動し萩の賑わいが失われたことが一因になっていました。
萩への物流を盛んにするために瀬戸内海側の小郡との大動脈が必要だと。
それにはここにトンネルの建設が必要だと。
Q.そして建設はどのように進められたか!?
まず県議会で萩と小郡区間の道路改修が決議されます。鹿背隧道はこの工事の一環として行われました。
萩小郡間全体の総工費は約5万2000円。
資金の内訳は県民の税金が半分弱、近隣の住民の寄付金が半分強。
当時はお金持ちが社会に貢献するために自ら金を出すかっこいい文化がありました。
(今なんて金持ちほどせこいですもんね。現世の金持ちも見習ってほしいものです!)
そして総工費の区間別の内訳。
小郡と大田間17kmには約1万2400円。
大田と萩間24kmには約2万6500円がかかりました。
そして、わずか180mの鹿背隧道にかかったお金は、なんと約1万3200円!
いかにこの180mが勝負だったかが支出金の割合からも見て取れますよね。
石材加工の仕事を請け負ったのは大分県と周防大島久賀の石工職人が多かったそうです。
周防大島久賀の石工職人はこののち防府と山口を結ぶ佐波山隧道の工事にも派遣されたほか、琵琶湖と京都市を結ぶいわゆる琵琶湖疎水という水路建設にも従事した記録があります。
本当に腕の確かな人間をブッキングしたわけです。このトンネルにかける意気込みが伝わってきますね。
これは確実にプロジェクトXができるほどのエピソードです。
いつか私は隧道プロジェクトXを作ってみたい!
(どこかのお金持ちが製作費を寄付してくれないかな…。)
次回以降いろんな隧道が登場しますが、すべてにおいて物語がありました。
トンネルのわくわく感に加えて、当時の苦労話なども紹介できればと存じます。
PS.昨日はどさけんさんの誕生でした!!おめでとうございます!!
今年はどんなケーキをお渡ししようかな…。
ディレクター 松田