深田ため池と長沢ため池
09月02日
さっき、ちかばカード到着しました。
お近くの方は取りに来てくださいm(__)m
郵送希望の方は上記のメールフォームからお願いします。
葉書やファックスでもOKです。
カードの写真でもわかる通り今回はため池百選がテーマです。
この企画は目的地をくじで決めることにしているので、次にため池に行くということが決まってから心配でした。
「ため池をどんな感じで番組にすればよいのか?」
長年ディレクターをしていると「この題材なら〇分くらいの撮れ高になる」というのが肌感でわかるんです。
すぐにピンときましたよ。「ため池だけじゃすぐ話すことなくなるな」とね。
例えばドキュメンタリーなどで時間をかけて作り上げるならまだしも、今から行ってどんなものか見に行くみたいなバラエティではやはりできることが限られるわけですよね。
案の定、ため池を見つけて「やったー」「大きい」「島がある」などというファーストインプレッションのあとにつづく言葉が出てきません。これはタレントの腕がどうこういうよりは出てこないのが普通で、逆にこれでペラペラ言葉を発するタレントの言葉は疑ったほうがよいでしょう。
彼らは感情のかけらも載っていない上っ面な言葉を口からただただ出しているロボットみたいなものなのですから(笑)
マスクを外してご飯を一口食べて、またマスクをつけて「う~ん!おいしい」などいうコロナ化のグルメレポートみたいに。
取れ高があろうとなかろうと、ため池はため池でありそれ以上でもそれ以下でもない。
田畑に水を供給するためには欠かせないもので、地域の人たちにとってはとても大切。
先祖から受け継いできた誇りでもある。
そういう生活の一部、大事な農業施設であればよいわけで、観光物件としてはなかなか成り立ちにくいしその必要もないのです。
ただ私たちはこの難しいお題に取り組むということ自体を面白がろう。
そういう存在がある事をまず知ろう!
そうやってこれまで来たじゃないか!
何とか作り上げた20分をどうぞご一緒にご視聴いただけると幸いです(笑)
(長門市・深田ため池)
そもそも付近の田畑の水を供給するという大切な役割を持つため池。
テレビとして取り上げにくいからと言って それがつまらないものだと結論付けるなんてことはありえないわけです。
ため池を取るかテレビを取るかの二択を迫られれば、テレビこそ捨てるべきものでしょう。
今回は2つのため池をはしごしてきましたが、いろんな人々がそれぞれの場所で、記録にも残っていないような昔から、頭と体を使い脈々と人の営みを続けてきた。
その結果子孫は繁栄し、私たちが存在させてもらっているのだということを思います。
テレビ番組として画があるとかないとか、撮れ高がどうだとか、そんな次元で物事を語ることがいかにくだらないことか、ただそれでもその仕事で給料を頂いているというジレンマ、月曜日までに番組を作らないといけないというサラリーマンの悲哀がこもった20分間です。
さあ!みなさんお楽しみに!!
…そんなこと言われると楽しめませんか?
そうでしょう。楽しめないでしょう~!
私たちは時に語りたいことを語らずに、見えるものを見ないふりして生きているのです。
なんだそりゃww
(阿武町・長沢ため池)
ともかく今回はあまりないため池ツアーの番組です。
結果的に僕はとても好きな回になりました!
ぜひぜひ見てくださいねー。
演出 松田大輔